キャンパスの外にある学びを探しに!
よく学び、よく遊ぶためのWEBマガジン

201501/18

Googleの検索結果には見つからない「現象」がそこにはある

NOIZ 海外インターンシップ体験記


昨年3名の大学生が参加し実施した「NOIZ 海外インターンシップ in シェムリアップ(カンボジア)」の目的はシンプルに「旅の楽しみを極めてもらう」ことでした。より印象深く楽しい旅を経験してもらうことで、リピーターになったり、多くの人にその魅力を語ることができたり。それこそがそのエリアへの一番簡単な貢献になるのかなと考えています。これから3名それぞれのレポートを順次公開していこうと思います。

旅の醍醐味は景色を見に行くことだけではないことをしっかりと教えてくれた

現地にはグーグルが教えてくれないことがたくさんある

カンボジアといえば「アンコールワット」。例にもれず、一番印象に残ったのはアンコールワットの朝日だった。スマホの明かりを頼りに友人たちと肩を寄せ合って参道を進み、「絶景を撮るぞ!」と意気込んで、夜明けとともに絶景が写り込むお堀池の最前列を陣取り夜明けを待った。「やっぱり実物は、写真で見るのとは違うなぁ!」待ちに待った朝日が顔を出し始め、アンコールワット寺院の全貌が見え始めたとき、素直にそう思った。

雨季にこうして朝日を拝めたのはかなりラッキーだったということを後で知った。見られる可能性はわずかなのに、わざわざ朝の4時に起きて、蒸し暑い中、1時間も2時間も眠い目をこすりながら朝日を待たなくても、情報社会の今日「アンコールワット 朝日」とグーグルで検索すれば、24時間好きな時に、美しい朝日を浴びたその姿をモニター越しに拝むことができる。しかも、それらの写真たちは、加工されたり、ベストシーズンに撮影されたりで、実物よりもずっと色濃いものだ。一方、旅行雑誌やガイドブックで幾度となく僕たちが見てきた、アンコールワットという存在は、世界中から訪れる旅行者を魅了する世界遺産であるにもかからず、ネット上に氾濫する無数の写真のせいで、時に安っぽいと感じてしまうほどおなじみに風景になってしまっている。

だが、実際にアンコールワットのお堀池の前で見た「現象」は、自分が今まで見てきたどんな写真よりも、魅力を持っていると断言できる。朝日を見ながら心の中でそう思った。不思議なことに人間は本当に感動すると「すごい!」とか「きれい!」とか月並みな感想しか言えないもので、「カンボジアどうだった?」と友人たちに聞かれても「いやぁすごかったよお」などと、全く相手が期待していないような薄っぺらな感想しか出てこない。けれども、僕が今、いくら美しい言葉や写真を並べても伝えられない、自分の五感でしか味わえない感動がそこにはあった。前日から、朝起きられるかなと緊張しながらアラームをセットし、暗闇のなか空を見上げ、星の数を数えながら「朝日見られるといいよね」と友人たちと話しながら現地に向かう高揚感、横入りしてくる外国人を警戒しながら、何度もカメラで試し撮りをしながら本番を待つ時間や、たとえ曇りで朝日を拝めないとしても、「マジかよ! 超残念!」と苦笑する瞬間まで、すべてが「アンコールワットの朝日」体験なのだ。こればかりは決してグーグルの答えでは満足できないだろう。

アンコールワットを内側から眺めることで、ありきたりの風景から離れることができる

好きなことをやっていれば、その経験が自分の軸を作ってくれる

アンコールワットに限った話ではないが、旅行中、目の前で起きていることがまるで映画やクールなCMのワンシーンであるかのように感じることがよくある。「ああ、今この瞬間を切り取って動画にできたらな」と常々感じていたが、思うにそれが可能であったとしても、自分がその瞬間に感じている感動を持ち帰ることはできないだろう。それは、現地で感じる熱気や感動、興奮といったものが、視覚だけではない五感に加え「今まさに自分がそこにいる」という実感によって生み出されていることに他ならないからだ。有名な観光スポットを訪れたことがある人には分っていただけると思うが、とにかく実際に自分の足で現地を訪れ、自分の目で見て、肌で感じ、耳で聴く、「実物」は写真で見る印象とは大きく違うものだ。だからこそ、旅行にはガイドブックやネットをはるかに超えた情報や感動が詰まっていると思うし、それこそが旅行に行くことの楽しさだと今回の体験で改めて感じることができた。

僕は大学入学後の1年をなんとなく過ごしてしまい、今でもあまり記憶がない。しかし、自分の好きなことや興味関心があることに、積極的にアプローチしていけば、きっと学生生活は充実したものにある。その一つが僕にとっては海外旅行だった。しかし、人のやりたいことはそれこそ100人100色。自分が好きなことをやっていれば、きっとその経験が自分という人間の「軸」を作ってくれるんじゃないかなと、ふと思った。今回、カンボジアで仲間と別れた後、ひとりヨーロッパへ向かった。そこでもたくさんの刺激や感動に出会った。僕自身、今回の旅で得た経験や気づきを、しっかりと形にして、自分なりの「軸」を形作っていけたらと思う。

(文・NOIZ学生編集部 江花松樹)

アンコールワットがあるシェムリアップは他にも魅力がたくさん

【アンコールワットの朝日を見に行くには】

朝日や夕日を目的にアンコールワットを訪れるなら、まさに今がベストシーズン。春休みに旅を計画しているなら、3月の春分の日がベストオブベストです。朝日がちょうどアンコールワット寺院の真ん中に沈みます。朝日をに見に行くには、シェムリアップの街にたくさんいる、トゥクトゥクの運転手に前日の夜までに交渉し、朝日が昇る90分前に迎えに来てもらいましょう。シーズン中は込み合うので一時間前には場所の確保を。トゥクトゥクは一台15ドルくらいで連れて行ってくれます。もちろん帰りも待っていてくれるので、安心。料金も後払いなのでバックれられる心配もありません。


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